銀河鉄道の夜と人生の切符

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切符は必ず「どこから」と「どこまで」がある

人生も同じように「どこから」と「どこまで」があります。

大きくイメージすれば、「生」と「死」であり、小さくイメージすれば「今ここ」から「自分が行くべきビジョン」のことですね。

 

どんな切符を手に入れるのか、もっているのかによって目の前の世界が違って見えてくる。

 

この作品をオーディオブックで聴く場合、集中力と心を柔らかくしておくと入りやすい。

個性豊かな登場人物が多かったり、宇宙という普段しない広大なイメージをたくさん使うので。

 

はじめの部分だけでも、普段見ている目の後ろの観点から、日本、地球を出て宇宙を見ている自分の観点になる必要があります。

 

例えば、冒頭の部分。

先生が生徒たちに天の川の説明をしている場面、

~ですから、この天の川を本当に川だと考えるなら、その一つ一つの小さな星は、みんなその川の底の砂や砂利の粒にもあたるわけです~

~それなら何が天の川の水にあたるのかと言いますと、それは真空という光をある速さで伝えるもので、太陽や地球もやっぱりその中に浮かんでいるのです

つまりは私どもも天の川の水の中に住んでいるわけです。

 

ぼくは、これを読んで「そうか地球も宇宙空間の中に浮かんでいるんだ」とはじめて浮かんでいる感覚をつかめました。

これ以外にもたくさんの素晴らしい表現がでてきて、自分の中のイメージが柔らかくなっていきました。

 

あと、岸田今日子さんの声が素晴らしかったです。

声優さんもやっていただけあって、一人で何役も演じているとは思えないくらい、それぞれのキャラの個性が活きていました。

どこかで聞いた声だなぁと思ったら、ムーミンの声でした。

 

広大な宇宙空間から見たら、体の自分はチリひと粒にもならない、けど宇宙も自分の体の一部。

 

人間とは何なのか、どこからきてどこへ行くのか。

そんな大きなことを考え、感じることができる作品です。

 

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