今年は、申(さる)年。
僕は、長野で猿というと真っ先に地獄谷野猿公苑が浮かびます。
温泉に入る猿。
海外では、スノーモンキーで有名ですね。
去年、約30年ぶりぐらいに野猿公苑に行きましたが、衝撃的でした。
普通、野生の猿は人間を見るとすぐ逃げてしまうのですが、野猿公苑の猿は全く逃げません。
近くを歩いても、まるで人間を空気のような感覚で見ているのか意識しない。
「人間と猿の境界線がない」とても不思議な感覚を味わうことができます。
これは、この公苑を作る前、初代苑長の原さんが苦労を重ね、猿の餌付けに成功したからだそうです。
毎日、山を訪れ、猿との距離を少しずつ少しずつ縮めていった。
そしてその関係性が代々猿の家族に受け継がれ、今の環境が出来上がったそうです。
まさに、長年の努力の結果ですね。
境界線は、人間と人間の間にも感じてしまうときがあります。
それを意識し過ぎると相手と仲良くなりにくい。
その境界線は自分自身が引いている場合が多いです。
相手と仲良くなるには、自分の中の境界線を取っ払うこと。
地獄谷野猿公苑は、人間と猿との境界線がない感覚を味わえる場所です。
そこから、自分と他人との境界線がない感覚もつかめる場所でもありますよ。